2015年10月30日

初音ミクの歌声ファンタジー 輝く想いの魔法 〜 封魔級:届く、笑顔と光

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[ウィズ]
戻ってきたにゃ……。

君は頷き、周囲を見回す。

いつの間にか、澄み渡る青に影が差していた。

それはしかし、どことなく幻想的な色合いを醸し
ていて──。

[ミク]
お待ちしていました。

[ウィズ]
またキミかにゃ。

[ミク]
あなた方の活躍は全て、ここで見ていましたよ。

君は、ここも暗くなるんだ、と呟いた。

[ミク]
ええ、闇を取り込めば取り込むだけ、ここは暗く
閉ざされていきます。

[ミク]
闇とは、人の悪意やネガティブな感情そのもので
すから。

──悪意。

君はその言葉を聞いてから、再び空を見上げた。

わだかまるような暗さが、どこか恐ろしいものに
見える。

[ミク]
人の心が抱える負は、発散されなければこうした
塊となって膨れ上がっていきます。

[ミク]
それは彼女たち──そう、あなたが行った世界の
崩壊にも繋がるのです。

[ミク]
だから私は、あの子たちに小さな力を与えたので
す。

……彼女たち。笑顔のマジシャンや、光の歌姫の
ことだろう。

結果的に、そうすることにより闇を祓うことがで
きたのだ。

[ミク]
元々、闇を消し去ることのできる力を持つ子たち
ですから、

[ミク]
きっかけがあればその力を正しく使うことができ
ると知っていました。

[ミク]
そしてきっかけとなる力……それは、あなたでし
た。

[ミク]
私の力では呼び出せるものまでは選ぶことはでき
ませんが……

[ミク]
あなたが来てくれて、本当によかった。

彼女の話では、きっかけとなるもの、力になるも
のという漠然とした呼び方しかできず、

時に魔物のようなものを引き寄せてしまうことも
あるらしい。

[ウィズ]
異界を渡るような力があるとか、干渉できる力が
あるとか、そういうことじゃないみたいにゃ。

どうやらそうらしい……君にとっては、いい経験
になったが。

[ミク]
あの子たちは、力があっても踏み出す勇気、その
きっかけがなければ闇に立ち向かえません。

[ミク]
あなたがいてくれたから、こそなのですよ。

そう言って、彼女が微笑んだ。

それだけで、頑張ってみんなと闇に立ち向かって
よかった、と思えるのが不思議だ。

[ウィズ]
でも、その闇がここにあるなんて……ちょっと複
雑な気分にゃ。

[ミク]
あなたは、ここにある闇が気になっているようで
すね。

[ミク]
いいでしょう。私たちが、どうやって闇を無にす
るのか、お見せします。ついてきてください。

(道中)
少し怖い場所になってるにゃ。
闇を無に……気になるにゃ。

[ウィズ]
闇が人の悪意だとするなら、これをどうするのか
確かに気になるにゃ。

……気にはなるけど、これに取り込まれたりする
ことがないか、不安でもある。

[ミク]
大丈夫ですよ。ここにある闇は、もう悪さをする
ことはできません。

そんな君の心を読んだかのように、彼女が笑う。

[ミク]
"そういうことをしてくれる人"がいるのですよ。

[ウィズ]
そういうことって何にゃ?

君は、わからない、と言って首を振る。

[ミク]
ここには闇を無にする"システム"が存在してい
ますから。

[ミク]
うふふ、けれど気をつけてくださいね。初めて見
る人のことを、とても警戒しますから。

[ウィズ]
……気をつけていれば大丈夫なのかにゃ?

とウィズが言った瞬間。

レウィス.jpg

[???]
ちょっと! こんな量の"闇"が送られてくるな
んて聞いてないんだけど!?

[ミク]
ほら。あの子。

彼女は、本当に楽しそうに、肩を怒らせながら近
づいてくる少女に目を向けた。

[???]
……ってあんた誰よ。人間? あんた人間なの?

少女が君を見上げて──というよりも若干、睨み
つけている。

[ミク]
この子はレウィス。闇を浄化することができる女
の子です。

一応、君とウィズは名乗ってみるが、レウィスの
警戒は強まる一方だ。

[レウィス]
あのね……人間が立ち入っていい場所じゃないの
よ、ここは。

[レウィス]
帰らないなら力づくで追い出すことになるわよ。
これ規則だから。

[ミク]
違います。この方々は、私が──

[レウィス]
ていうか意地でも帰らないって顔してるわね。怒
るわよ。私怒るわよ。

そんな顔をしているつもりはないし、できること
なら帰りたいのだが……

帰る方法がわからなかった。

[レウィス]
いい度胸してるじゃない。追い出すわよ。本気で
追い出すわよ!

(クリア後)

[ウィズ]
……。

君に向かってきたところまではよかったが……。

レウィスの魔法らしきものが、何故か彼女自身に
直撃し、君が手を上げることはなかった。

[ミク]
争いはいけませんよ。

[レウィス]
くっ……あ、あんたの仕業ね……。

彼女が何かしらの力で、レウィスの魔法を抑えつ
けたのかもしれない。

[ミク]
この方たちは、ある世界を救ってくださったので
す。

[ミク]
そして闇をこちらに送ってくれた、いわば救世主
なのですよ。

[レウィス]
そういうことならもっと早く言いなさいよ。

言おうとしていたのに追い返そうとしたのは、間
違いなくレウィスなのだが……。

[ミク]
この方々が闇と戦ってくれたから、もう安心で
す。きっとあの子たちも……

そう、君が出会った少女たちは、きっと前を向い
て進んでいける。

だから……君がやることは、もうないのかもしれ
ない。

[ミク]
全て解決しました。あなたがいてくれたから。

[レウィス]
まあ、ここにある闇なんて私がちゃちゃっと片づ
けてあげるわよ。

簡単に言うけれど、それは結構大変な作業なん
じゃないだろうか。

[ミク]
ありがとう。異世界の魔法使いさん。あなたのお
かげで、あの子たちは歩き出せました。

少しでも力になれたのならよかった、と君は返し
た。

彼女が言うのなら、あの異界の人たちも大丈夫だ
と思えた。

だけど……君にはひとつ、気になることがあっ
た。

[ミク]
どうかしましたか?

ここに闇がたまって、ただ祓うだけなら……君た
ちは救われてるのかな? と尋ねた。

きっと下の世界のみんなは、仲間とともに、ある
いは強い繋がりをもって、

これから先に歩いて行くのだろう。

だけどここは、闇を受け入れ闇を祓うだけ……。

そこに大きな結びつきや、心の安寧はない。

そんなの……彼女たちが"割りを食っている"と
しか、思えなかった。

[ミク]
あなたは……優しいですね。

[ミク]
けれど大丈夫です。憂いは、あなたが取り払って
くれました。

彼女の言葉を聞いてもなお、どこか不安がわだか
まっている。

[ミク]
不安そうな顔をしないでください。ほら、もう時
間ですよ。

……君の視界が白く霞んでいく。

[ミク]
私は、あなたにともて感謝しています。だって、
こんなにあたたかな想いをいただきましたから。

満面の笑みを浮かべた少女──。

[ミク]
またいつか、会いましょう。

いつか? 君はそれはいつなんだろう? と疑問
を抱く。

[ミク]
笑顔と光があなたの心にあるかぎり、それはきっ
と……遠くない未来に。

君が辿り着いた異界の、出会った人々を思い出
す。

そして目の前の少女のことを──

偽りのない綺麗な笑み。そこには、闇への不安も
憂いもない、と君は気づく。

よかった、と君は小さく漏らした。

[ミク]
ええ、とても。あなたと出会えたこと、あなたと
言葉を交わせたこと……

[ミク]
そしてあなたという光で世界を照らし出せたこ
と……全て、よかったと思えます。

君は小さく頷いて目を閉じた。

あたたかな光が君を包み込む。

自然と笑みがこぼれた。

そうして──笑顔と光を求めた君の旅は終わりを
告げ、

君の住むクエス=アリアスへと、戻っていったの
だった──。

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初音ミクの歌声ファンタジー Find the Light 〜 封魔級:光へ

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全てが闇に飲み込まれた国は、今や混沌と絶望に
包まれていた。

不安は大きくなる一方で、人々はその渦の中で悲
鳴を上げ続けている。

[ウィズ]
困った状況にゃ。このままじゃ取り返しがつかな
くなるにゃ。

[ミク]
お城には国王様をはじめ、多くの人がいます。こ
の国の中枢……

[ミク]
あそこが闇に侵食されてしまうと、人々の不安に
歯止めがきかなくなるかもしれません。

ミクの額には汗が滲んでいた。

彼女自身もまた、守りきれなかったことへの"様
々な感情"があるのかもしれない。

[MEIKO]
だけどおかしいわ。いきなり歌姫の力が通用しな
いほど、闇の力が大きくなるなんて……。

[ミク]
……私がお城から離れたからかもしれません。

[リン]
どういうこと?

[ミク]
歌うことも祈ることも……必ず同じ場所で行って
いました。

[ミク]
それはあのお城にあるんです。けれど今日は"離
れなければならない用"があって……。

離れたことで、もし闇が入り込んでしまったのだ
としたら……。

[リン]
誰かが……そうなるようにした、ということ?

[ルカ]
心当たりは? あなたにはないの?

[ミク]
……ひとりだけ、います。

ミクを城から離れさせて、闇を取り込む道すじを
作った人物。

[ルカ]
どうしたものかしら。ソレを捕まえれば解決する
の?

[MEIKO]
わからない。とにかくお城に急ぎましょう。

[ミク]
そうですね……必ず光を取り戻せるはずです。す
ぐにでも。

ネガティブな感情に押し潰されそうな人々とは対
照的に……

ミクたちは平和な世界を取り戻せると信じている。

[リン]
黒猫さん! その力、もう少しだけ貸してね。

君はわかった、と返してみんなとともに走りだし
た。

(道中)
深い闇に覆われているにゃ……。
このままじゃ絶対にダメにゃ。

オルディン.jpg

辿り着いた先、まだ輝きを失っていない城の前に
は、ひとりの男性が立っていた。

禍々しい気配を剣にまとわせ、鋭い眼差しで君た
ちを捉えている。

[ミク]
国王様……!

[ウィズ]
あれが国王……なのかにゃ?

ウィズが驚いたように声を上げた。

威厳はある。そういう雰囲気もあるけれど……

あれは"闇そのもの"に見えた。

この異界において、闇というのが何かは知らな
かったけれど、

直感で"理解"してしまった。間違いなく、あ
れは闇なのだ、と。

[ルカ]
闇に乗っ取られているわ。

[ミク]
そんな……。

[MEIKO]
強い遺志や、優しい心を持つものには、より強
く反応するのが闇……。

[国王]
これほどまでの解放感……生まれ変わった気分
だ。

[ミク]
平和、安寧……そういう優しい世界を求めた国
王様が……あんなお姿に……。

[リン]
こんなに強い力を感じるのは初めて……。

[ルカ]
思いが強ければ強いほど、闇の力が大きく働く
と言われているわ。

国を守り、平和を求める気持ちが強すぎたあま
り、闇に付け込まれて……

巨大な悪へと変貌してしまった……。

きっと国王を止めなければ、この国は崩壊の一
途を辿る。

そうなってしまっては、歌姫というミクも"危
うい"。

……守らなければならない。君は強く思った。

[リン]
黒猫さん! やっつけよう、あの"闇"を!

[MEIKO]
ミク。あなたは私たちと来て。

[ミク]
……わかりました。

そうだ。ミクには行かなきゃならない"理由があ
る"。

[ルカ]
必ず守るわ。あなたと、あなたの国を。

ルカの言葉に力強く頷いたミクが駆け出した。

あとは──。

[リン]
行かせてよかったの? 国王様。

[国王]
構わん。"どうせ辿り着けはしない"。

[国王]
ここで光の歌姫を始末すれば、あとは闇の侵食を
待つだけで済む。

闇に心を奪われた国王には、もはや言葉は通用し
ない。

[リン]
いくよ、黒猫さん!

あの闇を引き剥がし、ミクが言っていた優しい国
王を取り戻す……!

(クリア後)

[リン]
はぁ……はぁ……。

何度となく魔法を打ちつけても、何度となく斬り
かかっても、国王はその度に立ち上がった。

闇の力がここまで強大だと、倒すこともできない
かもしれない。

心が疲弊し、膝をつきかけた瞬間……

暗く冷たい世界に一筋の明かり──透き通る美し
い声音が響いた。

[国王]
うぐッ……な、なんだこの声は……ッ!!

いや、ただの声ではない。これは歌だ。

君は、それに気づくのに少し時間を要した。

[リン]
……光の歌姫。

折れそうだった心も、傷ついた体も、歌を聴いた
途端に癒やされていくようだった。

優しくあたたかい"光"に触れたような感覚。

これが光の歌姫……ミクの力。

[国王]
く、おおぉぉぉぉッ! させるものかッ、この肉
体、この闇を消させはしないぞォッ!

声を張り上げ、国王が立ち上がる。

大きな剣を構え、ミクの元へと走りだそうとし
た。

君はカードに力を込めて、その道を塞ぐ。

[リン]
──これで今は眠ってて、国王様!

リンの最後の攻撃で、国王がついに倒れ伏す。

そしてそこから鈍く淀んだ"闇"が這い出てき
た。

[ウィズ]
にゃ……!?

歌声が大きく、強くなっていくほどに闇はどんど
ん小さくなっていく。

やがてそれは、灰のようになり風に流され消えて
いった。

[リン]
あれが闇の正体……。

  *  *  *

気づけば、空は澄み渡っていた。

覆うように存在していた暗いものは、完全に消滅
したらしい。

[ミク]
よかった。皆さん、ご無事で……。

国王も、人々も無事だったようだ。

ミクの歌声を聴き、集まってきたものも多くい
る。

[リン]
一件落着。これでこの国は大丈夫かな?

[国王]
すまない。迷惑をかけたようだな、旅の者たち
よ。

[ルカ]
いいのよ。国王様が悪いんじゃないわ。

[MEIKO]
そんなことより、一度国に戻りたいわね。

[リン]
私も……まだ闇を倒す手がかりが見つかったわけ
じゃないけど。

みんなここの闇を祓ったことで、自分の国が気に
なってきたらしい。

平和のため、光のため……自分たちに何ができる
のかを思案している。

[ミク]
国王様。ひとつだけ私のワガママを聞いてくれま
すか。

[国王]
やめなさい、歌姫よ。それは私の口から言わねば
ならぬことだ。

ミクは国王の言葉を待つ。

[国王]
歌姫よ。そなたは国の外に出て、世界を救ってき
なさい。

[国王]
我が国は大丈夫だ。しかし、他国はそうもいかな
い。

強い闇の力を振り払うことができるのは、今考え
つくのはミクの力だけ。

[国王]
そして旅の者よ。私の無礼を許せとは言わない。
そしてそれを承知でひとつ、頼みたい。

[国王]
旅の者よ。我が国の歌姫とともに、世界を、そし
て人を救ってくれ。

[ミク]
……国王様。

[リン]
もちろん! 私はやる! 歌姫さんは、私が守っ
てあげる!

[ルカ]
そうね。MEIKOもそれでいい?

[MEIKO]
ええ、むしろ願ってもないことよ。

[国王]
我が国は必ず守る……いや、乗っ取られた私が言
うのはおかしな話か。

[ミク]
絶対に戻ってきます。この国だけじゃなく、世界
を光で包んだあとに……。

[リン]
黒猫さんは──。

リンはそこで言葉を止めた。

[ミク]
あなたにはとても助けられました。あなたがいな
ければ、この国は……。

そう、君は戻らなければならない。

それがいつになるかはわからないけれど、みんな
と旅をすることはできなかった。

[リン]
──ありがとう黒猫さん。

[ミク]
ありがとうございます。あなたに強い光があらん
ことを。

君もまた、ありがとう、と伝える。

この人たちなら、きっと大丈夫だ、と思った。

彼女たちの強い想いが、輝きだしていることを感
じ取ったからだ。

それがきっと、この世界を照らしだす大きな光な
のだ、と君は知った。

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驚き振り返った先には、優しげに微笑む女性がひ
とり。

[???]
ここは人の通りが多く、立ち止まっていては危な
いですよ。

[MEIKO]
──歌姫。

[リン]
えっ!? この人が?

[ルカ]
この子が、光の歌姫……。

歌姫の少女は──名をミクと名乗った。

この国で生まれ育ち、歌うことで人々に夢や希望
を与えている、らしい。

君もその言葉を聞き、眼前の少女をまじまじと見
つめてしまった。

[ミク]
どうかしましたか?

少女は不思議そうに、君を見つめ返す。

君は慌てて首を振り、なんでもない、と答えた。

[ミク]
人をお探しですか?

[リン]
う、ううん……もう見つかったから……。

[ミク]
そうですか。それはよかった。

[MEIKO]
あなたが……この国の歌姫?

[ミク]
姫? 私は姫ではありません。確かに歌は歌いま
すが……。

[ルカ]
当たりだ。MEIKO、やっぱりこの子よ。

[リン]
聞いてほしい話があるの、歌姫さん!

[ミク]
……話、ですか?

訝しむ様子もなく、少女は首を傾げた。

目の前の子が光の歌姫なのだとしたら、このチャ
ンスを逃してはならない。

きっとそう考えた、リン、ルカ、MEIKOの3
人が話を始めた。

[ミク]
闇──そうですか。皆さんの国はもう闇に侵食さ
れてしまったのですね。

[MEIKO]
"もう"?

[ミク]
闇と呼ばれるものの存在は、知っていました。

[ルカ]
知っていたって……。

[リン]
そ、それならこの国の外のことも……。

[ミク]
知っていました。闇に覆われ、国として機能しな
くなったところも少なくありません。

皆、言葉を失ってしまった。

漠然とした不安が蔓延してしまったかのように。

[ミク]
それなら何故、自分たちの国を救ってくれないの
か、とは聞かないのですね。

[リン]
それができるなら、きっともうやってくれてるで
しょ。

リンが言う。

[ウィズ]
意外としたたかにゃ。

確かに、これはどちらも一筋縄ではいかない。

[ミク]
そう。私は私にできることしかできません。

[ミク]
一歩国の外に出れば、そこには魔物がいます。

[ミク]
けれど私は、あなたのように武器を扱えるわけで
も、

[ミク]
あなた方のように誰かと旅ができるわけでもあり
ません。

[ミク]
そして私がここから離れてしまえば、この国を、
国民を守れる人がいなくなってしまいます。

どれほど強い思いを抱いていても、多くの枷があ
る。

行動を起こせない歯がゆさは──今のミクの表情
が物語っている。

[MEIKO]
それなら、私たちの国はもう……。

[ルカ]
そういうわけじゃない、かも。

ルカが呟いた。

[ルカ]
もしかすると、だけどね。

[ミク]
ここでは話もまとまらないでしょう。こちらへ。

ミクが指し示すほうへ、君たちは移動することに
する。

小さくても、解決の手がかりがあるのならいいの
だが……。

(道中)
歌姫のオーラを感じるにゃ。
解決法を探さなきゃいけないにゃ。

[リン]
どこに行っても人が多いね。私の国なんて、この
半分もいないかも。

[ルカ]
それだけ国が栄えているって証拠でもあるわね。

[MEIKO]
穏やかに過ごせるのなら、それに越したことはな
いけれど。

[ミク]
ええ、この国の中では、そうなりますね。

……そう、この国は落ち着いている。

だがそれはここにだけ限定されているのだ。

[ミク]
私が歌えば、ここを守ることができます。

[リン]
その力を、少しだけでいいから貸してほしい。

[MEIKO]
私も……ううん、借りるまで帰れないわ。

[ウィズ]
うーん……困ったにゃ。

ミクには、ミクのやらなければならないことがあ
る。

[ルカ]
そのための打開策……というか、提案があるんだ
けど……。

[ルカ]
みんなで行動すればいいんじゃないの? 会った
ばかりの人に言うのもおかしな話だけれど。

[リン]
どういうこと?

[ルカ]
こうして出会ったのも何かの縁。身を守る術がな
いのなら、私たちがついていればいいでしょ?

[リン]
なるほど! それはいいかもしれない!

だけどもし、ここを離れることになったら……と
君は口にする。

[MEIKO]
国と国民を守れる人がいなくなる……というわけ
ね。

いったいその光の歌姫が、どのような力を秘めて
いるのかもわからない。

君はこの世界の闇をまだ目にしていないのだ。

[リン]
……そっか。うん、ダメだよね。

[ウィズ]
闇ってそもそも何にゃ? 言葉だけじゃいまいち
わからないにゃ。

君はウィズの言葉をそのままみんなに投げかけ
た。

[ルカ]
……知らないのなら、そのほうがいいのかもしれ
ないわね。

[ミク]
闇……人の心を塗り替え、惑わし、恐怖や不安を
煽るもの。

[MEIKO]
晴れ渡る空は暗く淀み、重い影を落とす……。

[ウィズ]
聞くだけでうんざりな話にゃ。

それがどんな形をしているのか、どんなものであ
るのか、やはりわからない。

[リン]
……結局、歌姫さんは連れていけない、よね。

[ルカ]
そうね。こればかりは。

[ミク]
お力になれず申し訳ありません。

ミクは、力になれない苦しみ、悔しさのようなも
のを感じているようだ。

[MEIKO]
仕方ないわ。無理を言っているのはこっちのほう
だもの。

[リン]
そうそう。それに解決策はきっとひとつじゃない
し。見つかるまで探すよ!

[ルカ]
そういうことね。さあs、MEIKO、行きましょ
う。

MEIKOは首を縦に振り、歩を進めた。

だが──

大きな物音とともに、建っていた柱に亀裂が走っ
た。

[ミク]
なっ……。

[リン]
何が起きたの……!?

[ルカ]
闇──。

ルカが呟いた言葉、それは君たちの状況を一変さ
せるものに他ならなかった。

(クリア後)

突如、どこからか現れた魔物を撃退し、君たちは
周囲を確認した。

いつの間にか空が淀んでいる。

侵食──ついさっき、誰かが言った言葉は、ぴっ
たりと当てはまる。

[MEIKO]
闇が……ここの国にも。

[ミク]
そんな──!!

[ルカ]
どういうこと? ここは光の歌姫に守られている
んじゃないの?

[MEIKO]
歌姫の力でも抑えられないほど、力が膨れ上がっ
てきているのかもしれないわ。

[ミク]
闇の侵食……。

下唇を噛み、ミクが空を見上げた。

逃げ惑う人々、そして恐れに泣き叫ぶ人々。

最悪の状況だ。

[ウィズ]
キミ、あれを見るにゃ。

ウィズの死線の先には、お城があった。

純白の美しいお城は、その形を保ったまま。

君はみんなにそのことを伝える。"お城はまだ生
きている"と。

[ミク]
……国王様。

国王……というからには、きっとこの国を治めて
いる人なのだろう。

その人が闇に飲まれてしまったら、きっと"よく
ないこと"になってしまう。

[リン]
行こう、あのお城に!

最初に声を上げたのはリンだった。

そうだ。行かなければならない。

目の前にある闇を打ち破るために──!

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