2014年05月28日

港町トルリッカ 〜 03.古代図書館の調査

←トルリッカ02-03

──古代図書館から戻った君は、魔道士ギルド
の前に人だかりができていることに気づく。

若者
「おい……聞いたか?」

おばさん
「困ったことになったわねぇ……」

商人
「これが本当なら大事だぞ……」

──ギルドからバロンが顔を出す。

──ウィズの姿に気づいたバロンが、人ごみをか
きわけこちらにやってくる。

ウィズ
「何よ何よ、この人だかりは。
 面白い事件でもあったわけ?」

バロン
「面白いコトなど何もない」

バロン
「お前たちに依頼している古代図書館の調査で、
 <零世界>の手がかりが見つかったのだ」

ウィズ
「……!!」

──零世界?

バロン
「世界には、私たちがいるこの現実のほかに108
 の異界があると言われている」

バロン
「お前たち魔法使いが、叡智の扉……カードで繋
 ぐ、向こう側の世界のことだ」

バロン
「だが、そのいずれにも属さぬ世界が存在する」

バロン
「それが零世界」

バロン
「伝承では、零世界の扉が開かれしとき、暗黒の
 時代が訪れる……と伝えられている」

ウィズ
「……にゃは。
 <暗黒の時代>だって。笑えるよね」

バロン
「だがあの人だかりを見ろ」

バロン
「たかが手がかり一つで、あの騒ぎだ。
 騒動をおさめるだけでも一苦労だぞ」

バロン
「他の魔法使いも、気味悪がって調査から手を引
 いてしまったしな」

ウィズ
「ふーん」

ウィズ
「じゃ、私たちが真相を確かめてきてあげるよ」

ウィズ
「本当に零世界に関係あるなら興味あるし」

バロン
「遊びではないのだぞ」

──ふと、ウィズが真顔になる。

ウィズ
「"本当に"零世界に関係あるなら」

ウィズ
「本気にもなるよ、私」

バロン
「……好きにしろ」

バロン
「私にはお前を止める資格はないしな」

ウィズ
「にゃはは。すねなくてもいいじゃない」

バロン
「……古代図書館へは連絡を入れておく。
 無茶はするなよ」

ウィズ
「……にゃは。
 ま、どうせニセ情報だろうけどね」

ウィズ
「それじゃ、行こっか。
 もちろんキミも一緒に来るよね?」

──君の答えを待つこともなく、ウィズは足早に
歩きだす。

(クリア前メッセージ)
9級以上の魔道士諸君に告ぐ。
古代図書館の地下に見つかった
「扉」を速やかに調査せよ。

3-1 迷宮化した図書館

(クリア後道中)
改めて来てみると陰気なところにゃ〜
どこもかしこも、あの時と変わりはないにゃ

3-2 行く手をさえぎる魔物

(クリア後道中)
ちょっと肌寒いにゃ〜
長い年月を経た魔道書は意思を持つこともあるんにゃ

3-3 いにしえの魔道書

(クリア後道中)
広い図書館だから迷わないようにするにゃ
猫になっても本は読みたいにゃ

3-4 異界への扉 

(クリア後道中)
あの時のことを思い出すにゃ〜
いつか零世界への扉を探し出すにゃ!

(クリア前道中)
さあ、張り切って行こう!
もしも零世界への扉だったら私も本気を出さないとね。
それっぽい雰囲気はないな〜。やっぱり今回もガセなのかな……。

──キミがミニドラゴンの群れを倒すと、あたり
はしんと静まり返る。

ウィズ
「……ちぇ。
 やっぱりエセ情報だったみたいだね。」

ウィズ
「ミニドラゴンの影にビビった魔法使いが焦って
 ギルドに報告した──そんなとこかな」

ウィズ
「……ま、いいや。帰ろっか。」

???
「────」

──……?

ウィズ
「……ん?」

ウィズ
「何か言った?」

???
「────れが」

──君は、確かに、"声"を聞く。

???
「──貴様の……導き出した」

ウィズ
「!?」

──不意に、これまで感じたことのない強烈な威
圧感があたりを包み込む!

???
「答えか!!!」

──突如現れた"それ"を前に、君は身動き一つ
とることができない!

ウィズ
「っ……逃げて!!!」

──"それ"の吐き出した紫炎のブレスが、君の
全身を包み込む!

──下級魔法使いに過ぎない君に、あらがう術は
何一つとしてない!

ウィズ
「し──しっかりして!」

ウィズ
「起きて、逃げて!!!」

──かろうじて君の意識は保たれているが、立ち
上がる気力は残されていない。

──"それ"は力量をはかるかのように距離をとり
ウィズの方をうかがいはじめる。

ウィズ
「……相手の力をわきまえるくらいの知識は持ち
 あわせてるってこと?」

ウィズ
「……いいよ」

ウィズ
「相手、してあげる」

ウィズ
「にゃは……なかなかしぶとわね」

ウィズ
「でも、それもいつまで持つかしら?」

──と。

──死に瀕した魔龍が力を暴走させる!!!

ウィズ
「──しまっ……」

ウィズ
「っつ……そん……な……」

ウィズ
「にゃは……失敗……しちゃったよ……」

ウィズ
「このまま……こいつを……ほっとく……わけに
 は……」

──とどめを刺そうと、魔龍が鎌首をもたげる。

ウィズ
「…………」

ウィズ
「……しょうがない……か……」

──かろうじて保たれていた君の意識が、徐々に
遠のいていく。

ウィズ
「……ごめんね」

──それが、君が耳にした最後のウィズの言葉と
なった。

(クリア後)
ひとまず危機は回避されたが、
今後も定期的に巡回任務を
行ってもらうぞ。

──次に目を覚ましたとき、君はトルリッカのギ
ルドのベッドに横たわっていた。

バロン
「……目覚めたようだな」

バロン
「まったく、よく生きていたものだ」

──不思議と、体に痛みはない。

バロン
「……図書館はひどいありさまだった」

バロン
「いったいあの場所で何があった?」

──君は、記憶に残るすべてを話す。

バロン
「……私たちが駆け付けた時には、魔龍の姿など
 どこにもありはしなかった」

バロン
「ただ、焼けこげた古文書と、倒れたお前がいた
 だけだ」

──ウィズは!?

バロン
「……私が聞きたいくらいだよ。
 いったいウィズはどこへ消えた?」

バロン
「その魔龍とやらは、四聖賢をも上回る力を持っ
 ていたというのか!?」

バロン
「だとすれば、国中の魔法使いの力をあわせても
 勝ち目などないのだぞ!?」

──君は答えを持ち合わせてはいない。

バロン
「……すまんな。
 お前にあたっても詮無きこと」

バロン
「今は、ゆっくり休め。
 そして、全て忘れてしまえ」

バロン
「我々が何をどうしたところで──」

バロン
「この件は、ギルドの上層部がよしなに処理する
 ことだろう」

──キミは身を起こすと、バロンに礼を言って魔
道士ギルドを後にする。

バロン
「……すまんな」

──力ない声でバロンは言う。

──キミはギルドの外へと出る。

──魔道士ギルドの前には相変わらず人だかりが
でき、人々が口々に不安をささやいている。

──目を市街へ向けると、商人たちが必死に何か
を叫んでいる。

──ウィズは、いない。

──どこにも。

──………………

──…………

──……

──ふと足下へ目をやると、端正な毛並みの黒猫
が頬をすり寄せていた。

──抱き上げる。

???
「……」

──猫は可愛らしい目でまっすぐにこちらを見
つめている。

──やがて──

???
「…………にゃははははは」

──!?

???
「にゃー、ごめんごめん。
 かんっぜんに、失敗しちゃったにゃ」

──!?!?!?

???
「まだわからにゃい?
 ウィズにゃ、ウィズ」

ウィズ?
「私もよくわからにゃーけど、気づいたらこの姿
 になってたにゃ」

ウィズ?
「にゃー、けど、キミが無事でよかったにゃ」

──まだ君は状況を受け入れることができない。

ウィズ
「そんなに驚く必要もないにゃ。
 世の中不思議だらけにゃ」

ウィズ
「それより、聞いて欲しいにゃ」

ウィズ
「あの魔龍──私のカンが正しければ、間違いな
 く零世界から召喚されたものにゃ」

ウィズ
「私がしてやられるにゃんて、それ以外に考えら
 れないにゃ」

──ウィズは君の手からするりと抜けると、軽や
かに地面に着地する。

ウィズ
「さ、じゃあ行くにゃ」

──どこへ?

ウィズ
「決まってるにゃ」

ウィズ
「零世界は存在するんにゃよ?」

ウィズ
「こんなに面白そうなことはないにゃ」

──面白い?

ウィズ
「にゃ?」

ウィズ
「私が猫になって凹んでるとでも思ったにゃ?」

ウィズ
「読みが甘いにゃ。むしろ余計なしがらみがなく
 にゃってスッキリにゃ」

ウィズ
「……にゃ、いつまでもこの姿でいるわけにもい
 かにゃいし……」

ウィズ
「どこかに零世界を悪用しようとしているヤツが
 いるかもにゃ」

ウィズ
「今は、零世界の手がかりが必要にゃよ」

ウィズ
「そのためには、キミの必要にゃ」(※本文ママ)

ウィズ
「もちろん、手伝ってくれるにゃ?」

──わざわざ答えるまでもない。

ウィズ
「にゃはは、そういってくれると思ったにゃ」

ウィズ
「キミにはあの魔龍をラクラク倒せるくらいの、
 大・大・大魔法使いになってもらうにゃ」

──ウィズは楽しそうに駆けていく。

──キミは彼女の後を追い、思いを新たに一歩を
踏み出すのだった。

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ラベル:トルリッカ
posted by yamanuko at 20:07| Comment(0) | メインストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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