2015年03月20日

幻魔特区スザク外伝 〜 桜媛と巫女 ヤチヨ&インフローレ

ヤチヨ&インフローレ.jpg

名前:ヤチヨ・カスガ
いつもヘッドホンをかけている音楽好きの少女。
キワム、スミオと行動を共にすることが多く、暴走しがちな二人の抑え役によく回っている。趣味は歌うこと。誰に対しても物怖じしない気丈な性格だが、人前で歌うのだけは恥ずかしくてできない模様。

好きなこと
歌うこと、音楽鑑賞、ヘッドホンのコレクション、お花見、シキと一緒に歌うこと。

嫌いなこと
足の多い虫、言うことを聞かない男子。

キーアイテム:ヘッドホン
ヤチヨが愛用しているヘッドホン。お気に入りの音楽を聴きながら、歌うことはもちろん、リラックスしたい時や集中したい時などにも使われている。

ガーディアン:シキ《インフローレ》
荘厳な衣装まとう女神。普段は妖精のような姿をしている。妖精の時は幼い言動が目立つが、変身すると威厳ある女性の口調になる。

  *  *  *

[ヤチヨ]
……誰もいない……わよね?

[シキ]
うん、行くなら今しかないわね……でもヤチヨ、
いつまでこんなこと続けるわけ?

[ヤチヨ]
仕方ないでしょ、キワムたちには秘密にしておき
たいんだから。

[シキ]
ふーん、ま、確かに恥ずかしくて言えないわよ
ねー、まさかヤチヨが……。

[ヤチヨ]
……シキ、不用意な発言は身を滅ぼすわよ。

[シキ]
ちょ、冗談だって! そんなに睨まないでよ〜。

[ヤチヨ]
まったくもう……行くわよ、シキ。

[シキ]
はいはい。

ヤチヨとシキは、周囲に人がいないことを確認
し、人目を避けるように平原へと向かう。

……そんな二人を偶然見つけた人物がいた。

[アッカ]
あれ、あそこにいるのって……ヤチヨとシキ?
コソコソしてどこに行くんだろ?

[ロッカ]
ギシシ、なんかおもしろいことが起こりそうな予
感!

[アッカ]
にしし、そうだね。こっそり付いてってみよっ
か!

[ヤチヨ]
……ん?

[シキ]
ヤチヨ? どうかした?

[ヤチヨ]
今、誰かの視線を感じたような……。

[シキ]
んー……誰もいないわよ?

[ヤチヨ]
……気のせいだったかも、先を急ぎましょ。

…………。

[アッカ]
あ、危なかった〜、この距離で気付かれちゃうな
んて……。

[ロッカ]
ウギギ……ヤチヨ、恐るべし……!

アッカは、付かず離れずの距離を保ちつつ、ヤチ
ヨの後を追う──。

(道中)
ヤチヨ、みんなに隠れてなにしてるにゃ?
にゃ!? 耳当てから音楽が聞こえるにゃ!

[アッカ]
……うーん、見失っちゃった……ヤチヨ、どこに
行ったんだろう?

アッカが周囲を見渡し、ヤチヨの姿を探している
と……。

──……〜〜〜……。

[ロッカ]
ギシ? なんか聞こえるよ……あっちから!

何かが聞こえる方向に進むアッカ。次第にその何
かがはっきりと聞き取れるようになり……。

[アッカ]
これって……もしかして……?

アッカたちが岩陰に隠れ、恐る恐る音の発生源を
のぞき込むと……。

[ヤチヨ]
〜〜〜♪ 〜〜〜♪

ヘッドホンに手を当て、声高らかに歌うヤチヨの
姿が!

[シキ]
レッツゴ〜! ヤチヨ〜! フゥーフゥー!

……さらに、ヤチヨの歌に、どこかズレた合いの
手を入れるシキの姿も……。

[アッカ]
おお……すっごい夢中で歌ってる……でもなんで
こんなところで……?

[シキ]
ヘイヘイ、ヤチヨ〜! ラブリーヤチヨ……あ!
ヤチヨ! 大変! 見つかっちゃった!

[ヤチヨ]
〜〜〜♪ 〜〜〜♪ ──! ──!!

[シキ]
ヤーチーヨー! もうー!

ゲシゲシ、とシキがヤチヨを小突く。

それに気づいたヤチヨが、渋々とヘッドホンを下
ろす。

[ヤチヨ]
もう、何よ……せっかくノってたとこなのに。

[シキ]
ア・レ!

[ヤチヨ]
ん〜? ……あ。

[アッカ]
あ、あははは……。

苦笑するアッカを見て、ヤチヨが石像のように固
まる。

[ヤチヨ]
……聞いてた?

[アッカ]
う、うん……。

[ヤチヨ]
そう……。

[アッカ]
…………えーっと。

二人の間に、何とも言えない沈黙が流れる。そし
て──。

[ヤチヨ]
アッカ。

[アッカ]
なに?

[ヤチヨ]
ごめん。

[アッカ]
……え?

ヤチヨは、首にかけたヘッドホンを再び耳にかけ
た!

[ヤチヨ]
花開け、我が心に咲く赤い果実よ!
"インフローレ"!

[アッカ]
あ、あれー……ヘッドホンってそういう風に使う
モノだっけー……違うよねー……。

[シキ]
ヤチヨの命令じゃ、記憶が飛ぶくらいにはやらせ
てもらうぞ、すまんな。

[アッカ]
ひええええええ!!!

(クリア後)

[アッカ]
あー、ひどい目に遭った……そんなに秘密にした
かったの? 歌ってること。

[ヤチヨ]
だって……その……恥ずかしいじゃない。歌は好
きだけど、人前で歌うなんて……。

[シキ]
ま、そんなワケもあって、こうしてこっそり歌の
練習をしてたってわけよ。

[アッカ]
へぇ〜、歌、好きなんだね。いつもヘッドホンし
てるから、もしかして〜とは思ってたけど。

[ヤチヨ]
アッカ、お願い! キワムたちには黙ってて!

[アッカ]
ん〜、別にいいけど〜……代わりに私からも一つ
お願いしていい?

[ヤチヨ]
う……な、なに?

アッカは、ニヤリと意味深に微笑む。

[アッカ]
今度ちゃんとヤチヨの歌を聞かせてほしいかな!

[ヤチヨ]
え……えええ! で、でもそれは……。

[アッカ]
だってもったいないよ〜、せっかく上手いのに!

[ヤチヨ]
う、上手い? 私が?

[アッカ]
うん、もちろんお世辞とかじゃないよ。

[ヤチヨ]
……そんなこと言われたの、初めてだわ……。

[シキ]
そりゃあ、誰にも聞かせたことないしねっ!

[ヤチヨ]
う……そういえばそうだったわね。

[アッカ]
私が観客になってあげるからさ、それで人前で歌
えるように練習しようよ!

[シキ]
いい機会じゃない、ヤチヨ! とりあえずがん
ばってみたら?

[ヤチヨ]
うーん、そうね……まぁ、アッカだけなら……。

[アッカ]
うんうん、徐々に慣れていって、将来は歌手デ
ビューだね!

[ヤチヨ]
か、歌手!? 無理無理無理無理! 絶対無理!

[アッカ]
でも私は、みんなにヤチヨの歌、聞いてほしいけ
どな〜。

[ヤチヨ]
お、おだてても無理なものは無理!

[アッカ]
じゃあ私とデュエットしよっか!

[ヤチヨ]
なんでそうなるの!?

[シキ]
二人とも仲良いわねぇ……。

[ロッカ]
ギシシ!

果たして、ヤチヨがキワムたちに歌を披露する日
は来るのか。

それはまた別の話──。

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posted by yamanuko at 20:00| Comment(0) | イベントストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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