2016年09月18日

空戦のドルキマスU 昏き英雄 〜 ディートリヒとエルナ

←中級:復讐と裏切りと

戦いが終わってしばらく後。

君は、エルナとともに
ディートリヒに呼び出された。

[ディートリヒ]
確かに、魔法を使ってみせたのだな。

[エルナ]
はい! いやあ、すごかったですよ!
銃を持った暗殺者たちを、
ばったばったと薙ぎ倒して!

[ディートリヒ]
ふむ……ありえないことではないか。
今は失われたとはいえ、
かつては存在したはずの技術だ。

意外にあっさりと、
ディートリヒは魔法の存在を受け入れた。

思い返してみれば、使えるかもしれない≠ニ
いうだけで魔道艇を準備させていた男だ。

[ディートリヒ]
貴君の言をすべて
信じるというわけではないが、
非礼は詫びよう。魔法使い。

ディートリヒは君をじっと見つめた。

蛇に呑み込まれるような圧迫感に、
君は息苦しさを覚える。

[エルナ]
そんなに睨んじゃだめですよ、閣下。
魔法使いさんが緊張なさってます。

[ディートリヒ]
睨んだつもりはないのだがな。

親しげな物言いを咎めるでもなく、
ディートリヒは目線を外した。

[ウィズ]
ディートリヒ相手にそんなことを言える人間、
初めて見たにゃ。

[エルナ]
みなさん、元帥閣下を怖がりすぎなんですよ。
それに、従兵のわたしがいちいち萎縮してたら、
料理をお出しするどころじゃないでしょ?

にっこり言われると、
確かにそうかもしれない、という気もしてくる。

ディートリヒも、別段、そんなエルナの言葉に
気分を害した風はない。

[ディートリヒ]
部下を救ってもらった恩ができた。
貴君には今後、客室を使っていただこう。

[ディートリヒ]
〈イグノビリウム〉とやらについては、
ドルキマス王を排除した後で、
話を聞かせてもらう。

それで構わない、と君はうなずいた。

[ウィズ]
それにしても、暗殺とは物騒な話にゃ。
ドルキマス王の差し金なのかにゃ?

[ディートリヒ]
我が船に暗殺者を送り込むほどの器量が
あの男にあったなら、
討つ必要などなかったかもしれないがね。

[エルナ]
我が軍で最も警備の厳重な船ですからね。
確かに、陛下じゃ何もできそうにないです。

真剣な表情でエルナも同意する。

自国の王に対して、かなり辛辣な評価だ。
軍人たちもそう感じていたからこそ、
ディートリヒの謀反に賛同したのかもしれない。

[ディートリヒ]
想像はついている。

ディートリヒが、目を細める。

[ディートリヒ]
もっと慎重な人物かと思っていたが……
なかなかどうして、楽しませてくれるものだ。

  *  *  *

[アルトゥール]
討てぬにしても、もう少し
進軍を遅らせられるかと期待したのだがな。

[ユリウス]
あれしきで止まるような男ではない、と
思ってらっしゃったのですな。

[アルトゥール]
なんらか、果断な手を打つだろうとは思っていた。

[アルトゥール]
だが、予想以上だ。
全艦に細工を施させていたとは……。

[ユリウス]
他人を信用しない、あの男らしい行動です。

[アルトゥール]
しかし、これは諸刃の剣と言うべきですな。
その細工が施した者が裏切れば、
全艦が一気に窮地に陥ることになる。

[アルトゥール]
その手も期待したが、
ローヴィが言うには、無駄だそうだ。

[アルトゥール]
アーレントなる研究者は、狂気の徒だという。
戦争が技術を加速させると信じ、
戦争を拡大させるベルクに期待を寄せている。

[ユリウス]
噂には聞いております。扱いにくい女ですな。
しかしベルクにとってみれば、信頼の必要も
裏切られる不安もない手合いです。

[アルトゥール]
正直、こちらとしても抱き込みたくはない。
天才であることは認めるが、常に戦争を広げる
者の側につこうとするのではな……。

[ユリウス]
殿下が戦争をされたがらないとわかれば、
早々に敵国に寝返りかねませんからな。

[アルトゥール]
それより、ユリウス。
卵≠フ首尾はどうか。

[ユリウス]
どうにか間に合いそうです。
多少なりともベルクの進軍が遅れたおかげですな。

[アルトゥール]
なら、それに賭ける。

[アルトゥール]
もし、うまく行かなかった場合は──
王都への到達は、止められまいな。

[ユリウス]
陛下のご様子は?

[アルトゥール]
怯えておられる。
明日にでも城を引き払われるおつもりだ。

[ユリウス]
元帥の謀反に怯えて王がお逃げあそばされたと
なれば、いよいよ人心は離れますな。

[アルトゥール]
そうあってくれればいい。

[アルトゥール]
なかなかご退陣くださらなかったが、
命の危険があるとおわかりになった今、
ようやく諦めていただけそうだ。

[アルトゥール]
だが──だからと言って、
ベルクに実権を握らせるわけにもいかない。

[アルトゥール]
王が退位し、ベルクが沈む。
そうして初めて、
このドルキマスに平和が訪れるのだ……。

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posted by yamanuko at 22:30| Comment(0) | イベントストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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