2016年09月18日

空戦のドルキマスU 昏き英雄 〜 まさかの朝食会

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[エルナ]
お食事をお持ちしました!

エルナが、君たちの前のテーブルに
朝食を並べていく。

君とウィズ──
そして、ローヴィとディートリヒの分を。

[ウィズ]
…………。

君たちは、ディートリヒから
朝食の席に招かれていた。

なぜか。

まさか、朝食をいっしょに食べるためだけに、
なんてことはないだろうけど……。

[ウィズ]
(もしかして、ルヴァルのことかにゃ……)

ドラゴンの件では、ルヴァルの件は伏せた。

だが、勘のいいディートリヒのこと、
助っ人がいたことを察しているかもしれない。

重い気分で、君はテーブルに置かれたサラダに
フォークを突き刺し、野菜を口に運んだ。

補給が済んだばかりのためか瑞々しい野菜だった。
しかし、とても味を楽しめる気分ではない……。

元帥プレート.jpg

ディートリヒの方を見やると、
ナイフとフォークを優雅に駆使し、
ソーセージを一口大に切り分けていた。

[ディートリヒ]
ドルキマス王は都を離れ、
要塞に立てこもったという。

案の定、彼が口にしたのは物騒な話題だった。

[ローヴィ]
鉄機要塞……かつて王が建造を命じた、
きわめて堅固な要塞です。
対空防備にも優れています。

[ローヴィ]
もっとも、この戦力で挑めば、
落とせないことはないはずですが──

[ディートリヒ]
まだ敵が隠し玉を持っていないとは限らない。
兵力の差を竜で埋めようとするような手合いだ。

[ディートリヒ]
正直に言って、あれは予想外だった。
こういうことがある、というのは、
戦争の醍醐味だな。

[ウィズ]
そんな醍醐味はいらないにゃ……。

[ディートリヒ]
貴君らの存在も、その醍醐味≠フひとつだ。

[ディートリヒ]
場合によっては、
魔法の力、借りることになるかもしれん。

魔法は嫌いなんじゃなかったの、と、
君は尋ねた。

[ディートリヒ]
好かんな。
だが、使えるとわかっているものを
使わない理由もない。

言って、ソーセージを食べ始めるディートリヒへ、
エルナが、あきれたように口を出す。

[エルナ]
もう、閣下ったら。
素直に、昨日は助けてくれてありがとう≠チて
おっしゃったらいいのに。

[ウィズ]
にゃにゃ!?

君とウィズは思わず顔を見合わせた。

もし、それがこの朝食会の理由だとしたら……
いやいや、彼に限ってそんなわけが……。

ディートリヒはソーセージを呑み込み、
ナプキンで口元を拭いてから答える。

[ディートリヒ]
昨夜の活躍については無論、感謝している。
おかげで、戦力を減らさずに対処できた。

いつもどおりの口調に、君の背筋が冷える。

つまり、戦力を減らす前提でなら、
なんとかする手はあった──というわけだ。

[ディートリヒ]
兵を使い捨てにする戦争は気に入らない──
そんな目だな、魔法使い。

当然だよ、と君は答える。

[ディートリヒ]
私とて、無駄な犠牲を出したいわけではない。

[ディートリヒ]
資源≠ヘ有効に使わなければな。

[エルナ]
そこは嘘でも兵の命は大切だ≠チて
言いましょうよ、閣下。

[ディートリヒ]
大切な資源だ。

[エルナ]
閣下ってば……。
副官も何とかおっしゃってくださいよー。

[ローヴィ]
いえ、あの、私は……。

ウィズが、君の方の上でそっとささやいてくる。

[ウィズ]
(なんというか、貴重な子だにゃあ……)

確かに。ディートリヒやローヴィに対して、
こうも自然体でい続けられる人間など、
いったいどれほどいるだろうか。

[ローヴィ]
ところで、閣下。
その、王都のことですが……。

狂った調子を戻そうとするように、
ローヴィが発言した。

[ローヴィ]
全軍を要塞に差し向けてよろしいのですか?
ドルキマス王のいなくなった今、
王都のの占領は容易かと思われますが……。

[ディートリヒ]
いつでもできることなど、後回しでよい。
今は王を討つことに全力を傾けるべきだ。

ディートリヒの言葉に、君は違和感を覚える。

彼のこういった強硬な姿勢は、
対〈イグノビリウム〉戦役で目の当たりにした。

  *  *  *

ディートリヒ.jpg

[ディートリヒ]
否、だ。ローヴィ。たとえそうなったとしても、
進軍だ。

[ディートリヒ]
ここにくるまでに費やした時間、戦力、
それを考えれば、
退くことなどありえない。

  *  *  *

対〈イグノビリウム〉であれば理解もできた。
あれは、それほどの意志、
徹底的な強硬さがなければ勝てない敵だった。

だが、ドルキマス王は小物であるという。

だからこそ、ディートリヒがここまで
ドルキマス王の打倒にこだわることが、
君には不思議だった。

[エルナ]
王を討ったら、やっと国が変わるんですね。

夢見るような瞳で、エルナが言う。

[エルナ]
国民もみんな、期待してますよ。
閣下が新たなドルキマスを築かれるのを。

[ディートリヒ]
私はあくまで軍人だ。
そう鮮やかに国は変わるまい。

ディートリヒの返答は、
あくまでも淡々としたものだった。

[ディートリヒ]
少しはマシになるかもしれないがね。

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posted by yamanuko at 22:44| Comment(0) | イベントストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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