2016年09月18日

空戦のドルキマスU 昏き英雄 〜 プロローグ

OP.jpg

イグノビリウム.jpg

突如として大陸を襲った謎の敵、
〈イグノビリウム〉。

ドルキマス軍とともに、その王を倒しても、
〈イグノビリウム〉の軍勢が
消えることはなかった。

君は魔道艇を操り、
〈イグノビリウム〉の残党と戦い続けた。

来る日も来る日も……。

はるかなる大空を舞い、敵影を見つけては戦った。

時間感覚はとうにマヒしきっていた。
この世界に来てどれくらい経ったのかすら、
いつしかわからなくなっていた。

そして今日も……また明日も……
終わることなどないかのように、延々と……。

延々と……延々と──

[ウィズ]
キミ! 起きるにゃ!

ウィズの声で、君はハッと目を覚ました。

敵か──ほとんど反射的に魔道艇に
魔力を込めようとして、
ここがブリッジではないことに気づく。

もはや耳慣れた、重々しいエンジン音。
微細に揺れる鋼鉄の床。

魔道艇の廊下で眠ってしまったのか──
そう思った君だったが。

[ウィズ]
魔道艇じゃないにゃ。
たぶん、ドルキマスの戦艦だにゃ。

君は首をかしげた。
ドルキマスの戦艦に移った覚えはない。

[ウィズ]
私もにゃ。気がついたらここにいたにゃ。

[ウィズ]
とにかく人を探すにゃ。
誰かに状況を聞かなきゃどうしようもないにゃ。

そうだね、とうなずいて、
君はウィズとともに歩き始めた。

[ウィズ]
思えば、この異界に来てから、
戦いっ放しだにゃ。

[ウィズ]
そろそろ地上に降りて、
ゆっくり休みたいにゃ……。

ウィズの言葉には、君も同感だった。

でも、戦いを止めるわけにはいかない。
この異界の人々を支配下に置こうとする
〈イグノビリウム〉を放っておくわけには……。

ローヴィ.jpg

[ローヴィ]
……!?

考え事をしていた君は、
曲がり角で、ばったりローヴィに出くわした。

ローヴィは、かなり驚いた顔をしている。

いつも冷静沈着で厳格な表情を崩さない彼女にも、
そういうことはあるんだな、と、
君はぼんやり思った。

[ウィズ]
ローヴィにゃ。ってことは、
ここはディートリヒの船にゃ?

[ローヴィ]
しゃべる……猫!?

[ウィズ]
にゃ?

狼狽から一転、ローヴィは、
にわかに君へと銃口を向けた。

[ウィズ]
にゃにゃ!? ローヴィ、どうしちゃったにゃ!?

[ローヴィ]
動かないでいただきます。
あなたがたが何者であれ、少なくとも
この船への侵入者であることに違いはない。

[ウィズ]
な、なにを言っているにゃ!?

君は唖然となった。
ローヴィはいったいどうしてしまったのか。
まさか〈イグノビリウム〉に何かをされたのか?

君たちが混乱していると、
廊下の奥から、規則正しい革靴の音が響いた。

揺るぎなく刻まれる力強い響き──
聞くものに、頼もしさではなく
得体のしれない戦慄をもたらす足音。

その足音の主が誰か、考えるまでもない。

ディートリヒ1.jpg

[ディートリヒ]
侵入者か。

ドルキマス軍元帥──
ディートリヒ・ベルク。

彼はいつもと変わらない、
冷徹と酷薄の瞳で君たちを見つめる。

[ディートリヒ]
何者かは知らないが、
変わった出で立ちをしている。

[ウィズ]
にゃにゃにゃ!?
ディートリヒもどうしちゃったにゃ!?

[ディートリヒ]
ほう。人語を解する猫とはな。
世界の広さを感じさせてくれる。

[ローヴィ]
捕縛いたしますか、閣下。

[ディートリヒ]
丁重にな。

騒ぎを聞きつけたのか、
他のドルキマス兵も集まってきた。

無数の銃口が、
四方から君に狙いを定める。

[ウィズ]
ま、待つにゃ!
本当に私たちのことがわからないにゃ?
いっしょに〈イグノビリウム〉と戦ったにゃ!

ウィズの訴えに、ディートリヒは眉をひそめ──

決定的な一言を、口にした。

[ディートリヒ]
〈イグノビリウム〉? 聞かない名だな。

捕縛→

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posted by yamanuko at 00:20| Comment(0) | イベントストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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