2016年10月24日

おかしな子の来訪!?失せ物探しは甘くない! 〜 失せ物探しの少女

[バロン]
最近、少し肌寒い日が続いているな。
魔道士は自身の体調を気遣うのも大切だ。

[バロン]
さて今日、こうしてお前を呼んだのは他でもない。
お前にしか頼めない仕事があるのだ。

ギルドについて早々、
バロンは何とも胡散臭い言葉を並べた。

君はうっすらと気づいていた。

バロンというギルドマスターに、
体よくこき使われているだけなのでは……
ということに。

[バロン]
探しものをしてもらいたいのだ。
そう難しい仕事ではないだろう?

[ウィズ]
(キミである必要性がないにゃ。
キミ、断るにゃ)

[バロン]
む? なんだその顔は。

なんでもないよ、と君は言う。

[バロン]
はっはっは、案ずるな。
なにもひとりでやれとは言っていないぞ。
心強い味方を呼んでおいた。

心強い味方?
ギルドから任される仕事で珍しいこともある、
君はそう思い聞き返した。

[バロン]
うむ。この場所に向かってくれれば、
恐らく既に待っていることだろう。

そもそもいったいどんな仕事なのか……
それを尋ねたいところだったが……。

[バロン]
では頼んだぞ。

そう言ってバロンが戻ってしまった。

[ウィズ]
強引にも程があるにゃ……。

断わる間もなかったが、仕方がない。
君はひとまずその待ち合わせ場所に
向かうことにした。

  *  *  *

[ウィズ]
もしかしてあの子にゃ?

到着するなり、早速、それらしい人を見つけた。

見たところそれ以外に人はいない。
君はとりあえず声をかけてみる。

ウイスプ.jpg

[???]
お、おお、あなたがバロンさんの言っていた
凄腕のなんか超すごい魔道士ですね?

[???]
やー、ずっと待ってたんですけどね。
あれ? もしかして誰も来ないんじゃね?
とか思っちゃってたんでよかったです。

[???]
そんなね、まあ、待ち合わせなのに
誰も来なかった経験とかありません?
結構キますよね。メンタル的に。

[???]
あれは忘れもしない雪の降る日のことでした。
いや、雨の日だったかな……。

[???]
でもまあそんなことはどうでもいいですね。
はい、お近づきの印に飴ちゃんあげます。

君は見知らぬ女性に大量の飴を渡された。

[ウイスプ]
あ、申し遅れました。私、ウイスプと言います。
失せ物探しをして何年だったか……
まあ、それもどうでもいいですね。

失せ物探し……今日の仕事は、
探しものということだろうか?

[ウイスプ]
あれ? あのタテガミから聞いてません?
全く立派なのはタテガミだけですね、アイツ。

[ウイスプ]
いいでしょう、私からご説明します。
最近、なんか色々あってあれなんですよね。
でもまあ、ふふ、あ、いや思い出し笑いです。

[ウィズ]
(この子はいったい何にゃ……?)

君は、わからない、と小さく呟く。

[ウイスプ]
子どもたちのお菓子が盗まれるという、
悪質極まりない事件が起きているのです。

……それは結構な"コト"だ。

[ウイスプ]
許せますか? 許せませんよね?
"子どもたちの"お菓子が盗まれているんですよ?

[ウイスプ]
クエス=アリアス中の子どもたちが泣いています。
涙は決して甘くない……そんな味を、
子どもたちに味わわせていいのですか?

[ウイスプ]
そんなこと許してはいけませんよね?
ですよね、あなたならそう言ってくれると
私は信じていましたよ。

まだ何も言っていないけど、とは
なんだか言い出しにくい空気になっていた。

だがどちらにしても、子どもたちを
泣かせるようなことがあってはいけない。

君は、もちろん手伝う、と言った。

[ウイスプ]
そうですか。あのタテガミ野郎も、
なかなかいい魔道士を送ってきてくれましたね。

[ウイスプ]
では行きましょう。
子どもたちの明るい未来のために。

  ◆  ◆  ◆

(道中)
そんなに簡単に見つかるものなのかにゃ?

[ウイスプ]
だいたい片付きました。ふふん、余裕でしたね。

魔物たちを倒すたびに、
お菓子を落として逃げていく。

[ウイスプ]
彼ら──といっても魔物ですが──は、
どうやら甘いものに目がないようですね。

そうみたいだね、と君は返答する。

[ウイスプ]
この時期はお菓子が出回ることも多いですから、
魔物たちも活発になったのでしょう。
あ、飴ちゃん食べますか?

いらない……と君は言う。

道すがら飴やら焼き菓子やらをたくさんもらい、
正直、胸やけしてしまいそうだった。

いったいどこにそんな大量のお菓子を
隠し持っているのか……。

[ウイスプ]
単純に甘いものがほしいとかそういう系でしたね。

[ウイスプ]
でも際限なく出てきちゃう系だったら、
あれですよね。そうだよなぁ、あれだよなぁ。

[ウィズ]
(この感じなら、少しこらしめれば、
そこまで悪さをする魔物じゃないにゃ)

君はウィズの言葉をウイスプに伝えてみた。

[ウイスプ]
えっ。

意外な反応だった。

[ウイスプ]
えー……。

そして露骨に嫌そうな顔をした。

[ウイスプ]
せん滅作戦を考えていたんですが?
お菓子でおびき寄せて一網打尽にするとか、
そういうやつ考えていたんですが?

そう言われても、と君は言いよどむ。

子どもたちのものを盗むのは悪いことだけど、
ウィズの言うように
魔物も反省しているように思えた。

というわけで、君は、
子どもたちの明るい未来もあるし、と言ってみた。

[ウイスプ]
あ、そういうこと言います?
今、そういうこと言います?
あー言っちゃダメなやつだ。

[ウイスプ]
退路を断つようなやつだ。そういうのは、
非道とか卑怯とかそういうやつですよ。

そこまでボロクソに言われるとは……。

[ウイスプ]
……しかし魔道士さんの言うとおりですね。

[ウイスプ]
可能な限り残虐な行為でやっちまうのは楽ですが、
そんなものを子どもに見せるのは、
あまりにも忍びないですからね。

[ウイスプ]
トラウマになってしまっては、いけません。

そうだよ、と君は言う。

あとはギルドに対応を頼めば解決するはずだ。

[ウイスプ]
残りの魔物にも大人しくしてもらって、
それで終わりにしましょう。
本当はボコボコにしたいところですが。

[ウイスプ]
あ、成功報酬はこの大きな飴玉です。
結構レアなんですよ、クエス=アリアスでも。

成功報酬が大きな飴玉ひとつ……。

君は、いらない、とだけ言うのが精一杯だった。

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posted by yamanuko at 22:31| Comment(0) | イベントストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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